よっしゃあ!乗るかぁ!とウキウキ気分でバイクに誇るも
「エンジンがかからない…」というブルーな事態に…
まずは焦らず、冷静にトラブルシューティングをしましょう。
一言に「エンジンがかからない」といってもセルが回るか、回らないかで原因は大きく異なって来ます。
セルボタンを押した時に「キュルキュルキュルキュル!」と鳴りますか?
今回は前提として「セルが回るor回らない」場合のチェックすべきポイントをまとめましたので、参考にどうぞ。
Contents
セルが回らない場合
キルスイッチはONになってる?
「もちろん!」と言われてしまいそうですが、意外と多いのがキルスイッチがオフになってエンジンがかからないと言うトラブル。
キルスイッチはアクセル側のハンドルスイッチにあります。
オンにしてレッツゴー!
セルスイッチの接触不良
キルスイッチをオンにしてもうんともすんとも言わない。
次なる可能性としては「セルスイッチの接触不良」が考えられます。
錆などの腐食によりスイッチの電気がうまく伝わらず、セルが回らないというトラブルです。
電装系を普段弄らないと恐怖があると思いますが、プラスドライバー1本で出来るので、スイッチボックスを開けてみましょう!
ボックスを開けたらセルスイッチ部の接点を紙やすりで磨いたり、接点復活剤をスプレーします。
これで治れば安いもの。いってらっしゃい。
スターターリレーはカチカチ鳴る?
セルスイッチも大丈夫となると、次はスターターリレーです。
セルスイッチを押した時にカチカチ音が鳴るか鳴らないか。
・カチカチ鳴る場合
スターターリレーはOK。そこから先のバッテリー。セルモーターが怪しいです。
・カチカチ鳴らない場合
スターターリレーが故障してる可能性大です。
しかし、あまり突然死する様なパーツではないので、さっきまでセルが回っていた場合は他のパーツが怪しいです。
バッテリーが瀕死の状態だとこのカチカチ音すらしない場合があります。
バッテリー上がり
電装系トラブルで最もポピュラーなのがこのバッテリー上がりです。
要はバッテリーの電力が低下してセルを回す力がなくなった状態になっています。
・セルボタンを押すと「ジジジ…」と鳴る。
・ヘッドライトやメーターのライトが暗い(つかない)
・ホーンが弱々しい
こうなれば、セルが回らない原因はバッテリー上がりの可能性が高いです。
バッテリー充電器やジャンプスターターがあれば試してみましょう。
より確実にバッテリーが原因なのか判断できます。
もしバッテリーを新品に交換したり、充電してもすぐにまた上がってしまうという場合は、問題はバッテリー以外にあります。
通勤、通学などで使用している場合は、もしもの事態に備えてモバイルジャンプスターターを用意して置くことをおすすめします。
出先でバッテリーが上がっても始動できる優れものです。
セルモーターの故障
最後にコチラもあまり故障する部品ではありませんが、セルモーターが故障する事もあります。
大体エンジン前方下側か、エンジン後方キャブ直下に固定されてる事が多いです。
診断方法として一番簡単なのは、ブースターケーブルなどでセルモーターの配線ボルトに電気を流してみましょう。
これで動けばセルが回らない原因は、セルモーターより上のバッテリーやスターターリレー と絞ることが出来ます。
因みに、もしさっきまで動いていたなら、ハンマーでコンコンとセルモーターを叩いてみて下さい。
意外とこれでかかる事があります。
しかしこれで無事動いたとしても劣化している事には変わりないので、新品に交換するor心得があるライダーはオーバーホールをしてみて下さい。
セルが回る場合
ガソリンが入っていない(ガス欠)
セルが回る場合まず最初に確認するのは「ガソリンが入っているか」です。
タンクからチャプチャプ音がなっていても、残量が少なく吸い出せない可能性があります。
燃料コックをチェックしてみて、「リザーブ」または「ON」になっているか確認しましょう。
それでもガソリンが足りてない様であればガソリン携行缶を持ってスタンドにgoです。
最終的にどこが原因であれ、ガソリンが入っていなければトラブルシューティングはすすみません
キャブが詰まっている
長期間放置していたバイクの場合「キャブにガソリンが詰まっている」という可能性があります。
長い間エンジンをかけず、ガソリンがキャブに留まっていると、ガムの様に固まってガソリンの通り道を塞いでしまうのです。
私の場合はCRCを使ってキャブのトラブルシューティングをします。
スパークプラグを外してエンジンの中に2秒ほどCRCを噴射しましょう。
すばやくプラグを付け直し、セルを回します。
これで僅かでも爆発が起きればエンジンがかからない原因はキャブからガソリンが来ていないからだと判断できます。(自己責任でお願いします!)
そしてキャブの詰まりが酷く、重症の場合はオーバーホールが必要になりますが、比較的軽度であればキャブクリーナーで改善する事があります。
エアクリーナーを外してキャブに直接吹き付ける事で、固着したガソリンを洗い流してくれます。
「オーバーホールは技術的にも金銭的にも出来ない…」という場合は試してみましょう。
キャブレーターの場所はバイクによって様々ですが、ガソリンコックからのパイプを辿って行けば見つける事が出来るはずです。
大体の場合タンク下のエンジン周辺にあるので探してみて下さい。
・スパークプラグの失火
キャブから噴射されたガソリンに火を付けるのが「スパークプラグ」というパーツです。
まずは少しセルを回した後、プラグを外して確認してみましょう。
ここでプラグが湿っていれば、キャブは正常でガソリンは来ています。
更にプラグコードを繋いだまま、プラグをエンジンのフィンなどに付けセルを回してみましょう。
プラグが正常であれば、これでプラグの先端から「チチチ…!」と火が飛ぶはずです。(となれば問題はキャブの可能性大)
ここでプラグから火が飛ばなければプラグの寿命、または珍しいですがプラグに火を飛ばす為の電装トラブルの可能性もあります。
スパークプラグは消耗品で、値段も一本500円程度ですので、火が飛ばなければとりあえず交換してみましょう。
まとめ
バイクのエンジンがかからない主要な原因を、セルが回るor回らないに分けまとめてみました。
手当たり次第にパーツ交換をすると膨大な出費となってしまうので、焦らず慎重に原因を見極めていきましょう!
セルが回る場合のトラブルシューティングは比較的楽ですが、セルが回らない場合は検電ペンを持っておくと、電気の流れが視覚化出来るので非常に楽です。500円程度なので用意して置くことをおすすめします。